私たちの予防FROM SWEDEN.それがオーラルケアの予防です。

部屋の掃除と同じように、口の中も隅々まで磨くべきと思っている人はたくさんいます。確かにスッキリするかもしれません。でも、むし歯や歯周病を防ぐことを考えたら隅々まで全部磨くのはナンセンス。「むし歯や歯周病になりやすい危険地帯」だけでいいのです。歯医者さんで赤く染めて「磨き残し」があぶり出されても、危険地帯でなければそんなに心配いりません。全体をキレイにしようとして健康な歯や歯ぐきを傷つけてしまい、逆に不健康になることも。私たちは、重点的にケアすべき場所について発信しつつ、その場所をより効率よくケアできるアイテムの開発を行なっています。

実は「むし歯も歯周病も稀な病気」。予防方法がちゃんとわかっており、適切なケアをすれば歳をとっても抜けることはありません。とくに注目したいのは、スウェーデンのアクセルソン博士の研究データ。30年にわたる臨床経験を通じ、「適切なケアをすれば歯は97.7％の確率で守れる」ことを証明しています。
かつて「むし歯大国」だったスウェーデンも、“歯を守るためのケア”が浸透した今では「80歳以上の平均残存歯数が22.3本※1（日本では80～84歳で15.4本※2）」。 日本のみなさんがスウェーデン人と同じようにむし歯や歯周病を防ぎ生涯にわたって歯を残せるよう、私たちはアクセルソン博士の考えや方法を徹底的に学び、日本で実践しやすい形に変換して伝えています。

※1 2023年SkaPaデータより
（https://www.skapareg.se/resultat/）
※2 2022年度歯科疾患実態調査より

食事をすると、たしかに歯に食べかすが詰まります。取り除くことができれば一旦スッキリ。でも、歯磨きの本来の目的は「むし歯や歯周病を防ぐこと」。つまり「むし歯や歯周病の原因を取り除くこと」なのです。では、むし歯や歯周病の原因とはいったい何なのでしょうか。それは、食べかすではなく「細菌」！ 私たちの口は様々な形で細菌に感染し、その細菌が口の中にある糖分を栄養にして力をつけ、数を増やして住み着くことで、歯や歯ぐきに悪さをするのです。歯磨きの照準を「食べかす」から「細菌」へ！ すると、使う道具も磨き方もすべて変わってきます。私たちは単に口をすっきりさせるのではなく、細菌を確実に取り除くケアの方法を伝えています。

昔はむし歯になれば治療をして銀歯を入れるというのが普通でしたが、最近では人々の意識がずいぶんと変わり、銀歯を入れる人は減っています。子どもを定期的に歯医者に連れていき、チェックしてもらっているという人も増えました。ところが、この「チェックしてもらう」が要注意。つまりこれは、「むし歯がひどくならないうちに見つけて治療してもらう」「銀歯にはならない程度で済ませる」といった“早期発見・早期治療”の実態を示す言葉だからです。子どもの歯が削られたにもかかわらず「早く見つけてもらえたからよかった」いう親も。一方スウェーデンでは、歯科医院は“むし歯にならないために行くところ”。早期発見・早期治療ではなく、“予防のための処置やアドバイスや教育をしてくれるところ”として国民に認識されています。オーラルケアはこれをヒントに、日本の歯科医院を治療中心から予防中心の在り方に転換する取り組みをしつつ、国民の意識を変えることにも力を入れています。